フトアゴヒゲトカゲの尾の変色 壊死

先日、フトアゴヒゲトカゲの尾が変色して
徐々に広がっていく症例がありました。

赤いところは痛覚がありません

こういった症状は一般的に「Tail Rot(尾壊死)」と呼ばれ
突発的な外傷
ランプによるやけど
脱皮不全によるしめつけ
細菌感染や
イエローファンガスといわれる真菌感染
などが原因として知られています。

今回も最初はそう考えていたのですが。。

麻酔をかけて

人工呼吸と骨髄内点滴をしています

壊死した尾を切除


おいなりさん状になりました。

とれた尾を病理検査に出したところ

少し意外な結果が返ってきました。
尾の筋肉が広範囲に壊死しており、さらに血管の壁が厚くなったり、血栓(血のかたまり)ができていることが確認されたのです。

つまり感染というよりは

なにかしらの血管の異常
→ 血流低下 → 筋肉の壊死

という流れが起きていた可能性があります。

フトアゴヒゲトカゲでは近年、血管の異常や血栓に関する報告も少しずつ出てきています。
どうやらフトアゴヒゲトカゲは
交配による遺伝的な要因なのか
種の持つ特徴なのか
何か血管の異常を起こしやすい生物のようです。

尾が変色していく症状ひとつとっても
原因はひとつではないということです。

これについては
爬虫類を見る獣医師の集まりで
発表させていただきました。

爬虫類はまだ分かっていないことも多く、今回もとても勉強になる症例でした。

尾の先は2ヶ月くらいできれいになりました!

鱗も生えてきています

 

屶網