エキゾチック動物学会で発表しました

2-3月にかけて、コロナのため

オンラインでエキゾチック動物学会 症例発表が催されました。

全国にいるいわゆるエキゾチックアニマルを診察する獣医師が集い症例を持ち寄り、意見を言い合う大きなイベントです。

今回私は

「先天性胆道形成不全により肝障害を起こしたウサギの1例」をライブ発表

「金魚の多発性腎嚢胞13例とその簡易的な診断法」を録画発表

させていただきました。

1題目はかなり珍しいウサギの「無胆嚢」「胆道奇形」「異所性膵」を併発していたレッキスさんの報告です。

ウサギの胆道系疾患はほとんど知られていませんが、肝臓の値が上がってる子なんかはよく探すとあるかもよ!ということです。

活発な議論が交わされ、この一題だけで事前打ち合わせと本番、反省会と総計で100分近く質問責め+意見交換ができました。

オンラインでのライブ発表は向こうにいる数百人の顔が見えませんし会場の盛り上がり具合もわかりません。その意味ではなかなか疲れました。

2題目は金魚に実はめちゃくちゃ多い病気

「多発性腎嚢胞」の実態と超音波での簡単な診断法についてです。

金魚が風船のように膨らんでしまう病気はいくつかあり、多発性腎嚢胞はその一つです。治療法は今のところいろいろ試したけれど良いものは無いと言えます。

ただし早いうちに診断することで無駄な治療をいれずに余生をゆっくり過ごさせてあげることができます。また飼い主さんの覚悟が決まります。

録画の発表はそれはそれで大変で、一番苦労したのは「滑舌」と「雑音」です。

パワーポイントは1スライドごとに録音できるのですがそれでも途中で噛みまくります。外の酔っ払いの声やピーポーが良いとこで入ります。もはや何テイクしたかわかりません。

そんなこんなでここ最近はたまには真面目なことをしていました。

個人の動物病院での診察というのは

責任がある代わりに上司から何か言われるわけでもなく自由ですから

ともすれば凝り固まったような、独りよがりのような、ハタからみれば圧倒的におかしいだろ!という診断や治療が院内では当たり前になり 信者だけが残り、どんどんおかしなことになっていき

結局はどうぶつさんたちに不利益をもたらしてしまうことが多々見受けられます。

このような会で発表し意見を言ってもらったり 使える知識は吸収したりし 自分を修正していくことが大事なんだと思います。

なにより、結構楽しかった!

屶網