チンチラの子宮 手術

久々に症例の紹介です。

今回は
♪チンチラ 濡れちゃったら
チンチラ 乾かない
の歌で有名なチンチラさんです。

 

チンチラという生物は
どこからどう見ても可愛いものであります。

「(みえない壁だ‥)」


一昔前はレア珍獣だったのですが
だいぶ市民権を得てペットとして一般化しました。
この辺のペット化の歴史はなかなか興味深いので検索してみると良いかもしれません。

 

さて今回のチンチラさんですが
陰部からドロっとした液をだす、

との主訴でした。

 
エコーでは子宮に液体状のものが見えたので
膀胱炎などではなく
子宮に何か起こっていることは明白でした。

さっと手術で取ってしまうのがベストですが
麻酔のリスクもあるので
飼い主さんと相談しまずは抗生剤などの内科でなんとかすることにしました。

しかし一時的に液体がおさまっても
また出てくるということで
手術になりました。

「スヤスヤ‥」
細いけど点滴もちゃんととります

チンチラの卵巣子宮摘出です。
チンチラはウサギと比べて
卵巣を引き出すことが非常に困難で
実はこの手術は結構やりにくいです。
(ついでにモルモットも同じ感じ)
そのせいでちょっと傷が長めになりがちです。

出てきた子宮はあやしい液体でいっぱい。。

普段はこんなにブヨブヨではないです子宮
取れた子宮を後で切ってみると白い膿

術後割とすぐ食べてくれて
傷もちょいいじりくらいだったので
うまくいきました。

術後10日くらいで傷口はふさがりました

こういう病気はエコーで早期発見できるので、
陰部まわりが汚れていたり
健康診断ご希望の方はご用命くださいね。

最近このチンチラ、デグーのような
小型草食獣が多めです。

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